卒業式に着る着物はどれが正解?立場別の選び方完全ガイド

「卒業式に着物を着たいけど、どの着物を選べばいいか分からない」
「自分の立場に合った着物の種類は?」

そんな疑問をお持ちではありませんか。

卒業式で着る着物は、出席する立場によって大きく異なります。母親・保護者、卒業生、在校生、先生・教職員、校長・教授——それぞれにふさわしい着物の種類があります。

この記事は、大阪で着付けを手がけてる「らくらく着付け屋」が、立場別に着るべき着物を徹底解説します。

目次

卒業式の着物|基本の格式を理解しよう

卒業式は準礼装から略礼装の場とされています。結婚式のような正礼装(黒留袖・本振袖)は避け、格式がありながらも控えめな装いが求められます。

着物の格式(高い順)

  1. 正礼装:黒留袖、本振袖(卒業式には不向き)
  2. 準礼装:色留袖(一つ紋)、訪問着、色無地(一つ紋)
  3. 略礼装:付け下げ、江戸小紋、色無地(紋なし)
  4. 普段着:小紋、紬(卒業式には不向き)

卒業式には準礼装〜略礼装の着物を選ぶのが基本です。

【母親・保護者】卒業式に着る着物

お子様の卒業式に出席する母親・保護者の着物は、控えめで上品な装いが求められます。

おすすめの着物

1. 訪問着

最も人気が高く、失敗しない選択肢です。

訪問着は、縫い目を渡って柄がつながる「絵羽模様」が特徴。華やかさと上品さを兼ね備え、卒業式にぴったりです。

おすすめの色:

  • 淡いピンク
  • 薄紫(藤色)
  • グレージュ
  • 水色
  • 薄緑
  • クリーム色

おすすめの柄:

  • 葵・藤・牡丹・菖蒲など春の花
  • 吉祥文様(松竹梅・鶴など)
  • 流水・雲取りなどの古典柄

避けるべき柄:

  • 桜(卒業式の時期にはまだ咲いていない場合が多い)
  • 派手な大柄
  • 濃いピンク・オレンジ・赤など派手な色

2. 色無地(一つ紋)

最も格式があり、間違いのない選択肢です。

一つ紋付きの色無地は準礼装となり、卒業式に最適。柄がないため、どんな場面でも浮かず、落ち着いた印象を与えます。

おすすめの色:

  • 薄いピンク
  • 薄紫
  • グレー
  • ベージュ
  • 水色

3. 付け下げ

訪問着より控えめで、色無地より華やか。バランスの良い選択肢です。

縫い目を渡らない柄付けですが、上品で格式があります。

4. 江戸小紋

遠目には無地に見える細かい柄の着物。一つ紋があれば準礼装として卒業式に着用できます。

帯の選び方

袋帯または名古屋帯を合わせます。

  • 金糸・銀糸が入った古典柄
  • 吉祥文様(鶴・亀・松竹梅など)
  • 光沢のある上品なもの

避けるべき帯:

  • 黒帯(喪の帯)
  • 派手すぎる帯
  • カジュアルな名古屋帯

NG な着物

❌ 黒留袖:結婚式の母親・仲人が着る正礼装で、卒業式には格が高すぎる
❌ 振袖:未婚女性の第一礼装で、母親が着るには不適切
❌ 小紋・紬:カジュアルすぎて卒業式には不向き

【卒業生】大学・短大・専門学校の卒業式に着る着物

卒業生本人が着る着物は、袴スタイルが主流です。

袴に合わせる着物の種類

1. 二尺袖+袴(最も人気)

卒業式の定番スタイルです。

二尺袖は、振袖より袖が短く(約76cm)、動きやすいのが特徴。卒業式用にデザインされた着物で、華やかで可愛らしい印象になります。

おすすめの色:

  • パステルピンク
  • 水色
  • 黄色
  • 薄紫
  • 白地に柄

おすすめの袴の色:

  • エンジ
  • ワインレッド
  • グレー

2. 振袖+袴(華やかスタイル)

成人式で着た振袖を袴に合わせることも可能です。最も華やかで目立つスタイルになります。

ただし、袖が長い(約114cm)ため、動きにくさを感じることも。式典中に袖が邪魔にならないよう注意が必要です。

3. 訪問着+袴(上品スタイル)

母親から譲り受けた訪問着や、手持ちの訪問着に袴を合わせるスタイル。控えめで大人っぽい印象になります。

袖丈は約65cm前後で、二尺袖と振袖の中間。上品で落ち着いた雰囲気を出したい方におすすめです。

4. 色無地+袴(シンプルスタイル)

柄のない色無地に袴を合わせると、非常にシンプルで清楚な印象になります。

ただし、華やかさに欠けるため、帯や袴の色で工夫が必要です。

袴の種類

行灯袴(あんどんばかま):スカート状で動きやすい。女性の卒業式では最も一般的。
馬乗袴(うまのりばかま):ズボン状で分かれている。活発な印象。

草履かブーツか

草履:上品で格式ある印象
ブーツ:大正ロマン風で可愛らしい。歩きやすく人気

ブーツの場合は、袴の丈を短めに調整します。

NGな着物

❌ 紬・木綿・ウール:カジュアルすぎて卒業式には不向き
❌ 浴衣:カジュアルすぎる

【先生・教職員】卒業式に着る着物

先生や教職員が卒業式に着物を着る場合、訪問着+袴が最も人気です。

おすすめのスタイル

1. 訪問着+袴(最もおすすめ)

格式があり、かつ動きやすいスタイルです。

訪問着は上半身にも柄があるため、袴を合わせても華やかさが保たれます。先生らしい上品で落ち着いた印象を与えられます。

おすすめの色:

  • 薄ピンク
  • 薄紫
  • グレー
  • ベージュ
  • 水色

おすすめの袴の色:

  • グレー
  • 茶色
  • エンジ

2. 色無地+袴

最もフォーマルで格式あるスタイルです。

一つ紋付きの色無地は準礼装となり、先生としての威厳を保ちながら卒業式にふさわしい装いになります。

3. 訪問着のみ(袴なし)

袴を履かず、訪問着のみで出席する先生もいます。より格式を重んじるスタイルです。

ただし、動きにくいため、袴ありの方が実用的です。

先生が袴を履くメリット

✅ 動きやすい(生徒の世話・写真撮影など)
✅ 長時間の式典でも疲れにくい
✅ 卒業式らしい華やかさがある
✅ 生徒との距離が近く、親しみやすい印象

NGな着物

❌ 振袖:若々しすぎて先生には不向き
❌ 小紋:カジュアルすぎる


【校長・教授】卒業式に着る着物

校長や大学教授など、格式ある立場の方が着物を着る場合は、色留袖または色無地(一つ紋)が適しています。

おすすめの着物

1. 色留袖(一つ紋)

最も格式が高く、校長・教授にふさわしい着物です。

黒以外の色地に裾だけ柄がある色留袖は、準礼装として卒業式に最適。格式を保ちながら、黒留袖より柔らかい印象を与えます。

おすすめの色:

  • 深い青
  • 臙脂
  • 金茶
  • グレー

2. 色無地(一つ紋)

シンプルで格式ある選択肢です。

柄がないため、どんな場面でも浮かず、落ち着いた印象を与えます。

3. 訪問着

校長・教授でも訪問着を着ることは可能ですが、色留袖や色無地の方が格式が高い印象になります。

袴を履くか?

校長・教授クラスの方は、袴を履かない方が一般的です。

格式を重んじる立場として、訪問着や色留袖のみで出席する方が多いです。

【在校生】卒業式に参列する場合

大学3年生や高校2年生など、在校生として卒業式に参列する場合は、袴を着ないのが一般的です。

在校生が着物を着る場合

1. 訪問着

在校生が着物を着る場合は訪問着が適切です。

袴は卒業生が着るものなので、在校生は袴を避けるのがマナーです。

2. 色無地

シンプルで控えめな装いとして、色無地も適しています。

基本は洋装

在校生の多くはスーツや制服で出席します。着物を着る場合は、卒業生より控えめな装いを心がけましょう。

季節別|卒業式の着物の色柄選び

卒業式は3月中旬〜下旬が多く、春の訪れを感じさせる色柄が好まれます。

春らしい色

  • 淡いピンク
  • 薄紫(藤色)
  • 水色
  • 薄緑
  • クリーム色
  • グレージュ

春らしい柄

  • 牡丹
  • 菖蒲
  • 流水
  • 雲取り
  • 吉祥文様(松竹梅・鶴など)

避けるべき柄

❌ :3月中旬ではまだ咲いていない場合が多い
❌ 紅葉:秋の柄で季節外れ
❌ 夏の花:朝顔・向日葵など

卒業式の着物でよくある失敗

1. 格が高すぎる

❌ 母親が黒留袖を着る → 結婚式の母親と同じで格が高すぎる
❌ 母親が振袖を着る → 未婚女性の第一礼装で不適切

2. カジュアルすぎる

❌ 小紋・紬を着る → 卒業式には格が低すぎる
❌ 派手な色柄 → 主役は卒業生であることを忘れずに

3. 季節外れの柄

❌ 桜を3月初旬に着る → まだ咲いていない
❌ 紅葉を3月に着る → 季節外れ

4. TPOを無視

❌ 公立小学校の卒業式で豪華すぎる着物 → 浮いてしまう
❌ 私立学校の格式ある式典でカジュアルな着物 → 場違い

卒業式の着物着付けは「らくらく着付け屋」へ

「卒業式に着物を着たいけど、自分で着られない」「早朝から着付けしてほしい」そんなご要望にお応えします。

らくらく着付け屋の特徴

✅ 早朝から対応(追加料金なし)
卒業式は午前中スタートが多いですが、早朝料金なしで対応します。

✅ 交通費は大阪市内一律600円
天王寺、難波、梅田、心斎橋など、どこでも同一料金。

✅ 日本舞踊の師匠が着付け
舞台での着崩れ対策を知り尽くしたプロの技術で、一日中美しい着姿をキープ。

✅ 立場別の着付けに対応
母親の訪問着、卒業生の袴、先生の訪問着+袴——すべて対応可能です。

着付け料金

  • 訪問着:5,000円
  • 袴(大人):4,000円
  • 振袖:6,500円
  • 出張費:600円(大阪市内)

ご予約・お問い合わせは、オンライン予約お問い合わせからどうぞ。大阪での卒業式着付けは、安心してお任せください。

まとめ|卒業式の着物は立場で選ぶ

卒業式で着る着物は、出席する立場によって大きく異なります

  • 母親・保護者:訪問着・色無地(一つ紋)・付け下げ・江戸小紋
  • 卒業生:袴+二尺袖・袴+振袖・袴+訪問着
  • 先生・教職員:訪問着+袴・色無地+袴
  • 校長・教授:色留袖(一つ紋)・色無地(一つ紋)
  • 在校生:訪問着・色無地(袴は避ける)

留袖訪問着振袖などの出張着付けについてはこちらでごらんになれます。出張着付けの料金はこちら。

自分の立場に合った着物を選び、春らしい色柄で卒業式を華やかに彩りましょう。

「どの着物を選べばいいか分からない」という方は、着付けのプロに相談するのが一番です。

一生に一度の卒業式を、美しい着物姿で迎えませんか?

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