
「入学式に着物を着たいけど、どの種類を選べばいいか分からない」
「自分の立場にふさわしい服装は?」そんな疑問をお持ちではありませんか。
入学式は新しい門出を祝う大切な式典。事前に服装マナーを知っておくことが、礼儀作法・社会常識として重要です。
この記事では、大阪で500件以上の着付けを手がけてきた「らくらく着付け屋」が、立場別・学校別に入学式の服装を解説します。
入学式の服装
入学式は公式な式典です。服装マナーを事前に知っておくことは、社会人として、また保護者・教職員としての礼儀作法につながります。
なぜ事前に知っておくべきか
TPOに合った装いができる
学校の格式や雰囲気に合わせた服装を選ぶことで、周りから浮かず、失礼のない装いができます。
主役を引き立てる配慮ができる
入学式の主役は新入生です。保護者や教職員が派手すぎる装いをすると、主役より目立ってしまいます。
地域や学校の慣習を尊重できる
学校によっては「保護者は控えめな服装で」という暗黙のルールがあります。事前に確認しておくと安心です。
準備に余裕ができる
当日朝になって「着る服がない!」と慌てないよう、早めに準備しておくことが大切です。
【母親・保護者】入学式に着る着物
お子様の入学式に出席する母親・保護者は、控えめで上品な装いが求められます。
学校別の傾向
ここでは学校別の傾向をご紹介します。
幼稚園・保育園の入園式
最も華やかな装いが許される場です。
- 明るい色の訪問着が人気
- パステルピンク・水色・薄緑など春らしい色
- 華やかな柄でも問題ない
小学校の入学式
華やかさと上品さのバランスが大切。
- 淡い色の訪問着・色無地が人気
- 派手すぎない柄
- 地域によっては着物率が高い
中学校の入学式
落ち着いた印象が好まれます。
- グレージュ・薄紫・ベージュなど落ち着いた色
- 訪問着・色無地・付け下げ
- 着物よりスーツが多い傾向
高校の入学式
控えめで上品な装いが基本。
- 色無地・付け下げなどシンプルな着物
- 着物よりスーツが多い傾向
- 公立校では着物率が低め、私立校では高め
大学の入学式
最も自由度が高い。
- 着物でもスーツでもOK
- 訪問着・色無地・付け下げ
- 大学によっては保護者の出席自体が少ない
おすすめの着物
訪問着
訪問着は、最も人気が高く、失敗しない選択肢です。
華やかさと上品さを兼ね備え、入学式にぴったり。
おすすめの色
- 淡いピンク
- 薄紫(藤色)
- グレージュ
- 水色
- 薄緑
- クリーム色
- ベージュ
おすすめの柄
- 葵・藤・牡丹・菖蒲など春の花
- 吉祥文様(松竹梅・鶴など)
- 流水・雲取りなどの古典柄
避けるべき柄
- 桜(入学式の時期にはまだ咲いていない場合が多い)
- 派手な大柄
- 濃いピンク・オレンジ・赤など派手な色
色無地(一つ紋)
最も格式があり、間違いのない選択肢です。
一つ紋付きの色無地は準礼装となり、入学式に最適。柄がないため、どんな場面でも浮かず、落ち着いた印象を与えます。
おすすめの色
- 薄いピンク
- 薄紫
- グレー
- ベージュ
- 水色
付け下げ
訪問着より控えめで、色無地より華やか。バランスの良い選択肢です。
江戸小紋
遠目には無地に見える細かい柄の着物。一つ紋があれば準礼装として入学式に着用できます。
帯の選び方
袋帯または名古屋帯を合わせます。
- 金糸・銀糸が入った古典柄
- 吉祥文様(鶴・亀・松竹梅など)
- 光沢のある上品なもの
- 春らしい明るい色
避けるべき帯
- 黒帯(喪の帯)
- 派手すぎる帯
- カジュアルな名古屋帯
NGな着物
黒留袖:結婚式の母親・仲人が着る正礼装で、入学式には格が高すぎる
振袖:未婚女性の第一礼装で、母親が着るには不適切
小紋・紬:カジュアルすぎて入学式には不向き
喪服:不祝儀用で入学式には不適切
【先生・教職員】入学式に着る服装
先生や教職員が入学式に着る服装は、スーツか着物が一般的です。
スーツの場合
最も一般的な選択肢です。
- ダークカラー(紺・グレー・黒)のスーツ
- 清潔感と上品さを意識
- 動きやすく実用的
着物の場合
格式を重んじる場合や、特別な式典で選ばれます。
訪問着+袴(最もおすすめ)
格式があり、かつ動きやすいスタイルです。
訪問着は上半身にも柄があるため、袴を合わせても華やかさが保たれます。先生らしい上品で落ち着いた印象を与えられます。
おすすめの色
- 薄ピンク
- 薄紫
- グレー
- ベージュ
- 水色
おすすめの袴の色
- 紺
- グレー
- 茶色
- エンジ
色無地+袴
最もフォーマルで格式あるスタイルです。
一つ紋付きの色無地は準礼装となり、先生としての威厳を保ちながら入学式にふさわしい装いになります。
訪問着のみ(袴なし)
袴を履かず、訪問着のみで出席する先生もいます。より格式を重んじるスタイルです。
先生が袴を履くメリット
- 動きやすい(生徒の世話・写真撮影など)
- 長時間の式典でも疲れにくい
- 入学式らしい華やかさがある
- 生徒との距離が近く、親しみやすい印象
先生の着物でNGなもの
派手すぎる色柄:主役は新入生であることを忘れずに
小紋:カジュアルすぎる
振袖:若々しすぎて先生には不向き
【新入生】入学式の服装
新入生の服装は、学校の種類によって大きく異なります。
大学の入学式
スーツが一般的ですが、私服もOKです。
男性
- 紺・グレー・黒のスーツ
- 白シャツ
- ネクタイ
- 革靴
女性
- 紺・グレー・ベージュのスーツ
- スカートまたはパンツ
- パンプス
- シンプルなアクセサリー
私服の場合
- きれいめのジャケット+パンツ
- ワンピース
- カジュアルすぎないもの
高校の入学式
制服が基本です。
制服がない学校の場合
- 紺・グレーのブレザー+スカート/パンツ
- 白シャツ
- きちんとした靴
中学校の入学式
制服が基本です。
小学校の入学式
制服がある場合は制服、ない場合は華やかな服。
男の子
- 紺・グレーのブレザー
- 白シャツ
- 短パンまたは長ズボン
- 革靴またはローファー
女の子
- ワンピース
- ブレザー+スカート
- ブラウス
- 革靴またはフォーマル靴
幼稚園・保育園の入園式
華やかで可愛らしい服装が人気。
男の子
- ブレザー+短パン
- ベスト+シャツ
- 蝶ネクタイ
女の子
- ワンピース
- ブラウス+スカート
- カーディガン
- 髪飾り
入学式と卒業式の服装の違い
入学式と卒業式では、服装の雰囲気が異なります。卒業式に着る着物についてはこちらで詳しく説明しています。
卒業式(別れの式典)
- 落ち着いた色:紺・グレー・黒など
- 控えめな装い:厳かな雰囲気
- 母親の着物:グレー・紺・深い色が人気
入学式(祝いの式典)
- 明るい色:ピンク・水色・ベージュなど
- 華やかな装い:春らしい明るさ
- 母親の着物:淡いピンク・薄紫・水色が人気
入学式の着物の色柄選び
入学式は4月上旬が多く、春の訪れを感じさせる色柄が好まれます。
春らしい色
- 淡いピンク
- 薄紫(藤色)
- 水色
- 薄緑
- クリーム色
- グレージュ
- ベージュ
春らしい柄
- 葵
- 藤
- 牡丹
- 菖蒲
- 桜(4月中旬以降なら可)
- 流水
- 雲取り
- 吉祥文様(松竹梅・鶴など)
避けるべき柄
❌ 桜:4月上旬ではまだ咲いていない場合が多い(地域による)
❌ 紅葉:秋の柄で季節外れ
❌ 夏の花:朝顔・向日葵など
入学式の着物でよくある失敗
1. 格が高すぎる
❌ 母親が黒留袖を着る → 結婚式の母親と同じで格が高すぎる
❌ 母親が振袖を着る → 未婚女性の第一礼装で不適切
2. 派手すぎる
❌ 主役の新入生より目立つ色柄 → 主役は新入生であることを忘れずに
❌ 濃いピンク・赤・オレンジなど派手な色 → 控えめな色を選ぶ
3. カジュアルすぎる
❌ 小紋・紬を着る → 入学式には格が低すぎる
❌ 派手なアクセサリー → 控えめに
4. 季節外れの柄
❌ 桜を4月初旬に着る → まだ咲いていない(地域による)
❌ 紅葉を4月に着る → 季節外れ
5. 地域・学校の雰囲気を無視
❌ 公立小学校で豪華すぎる着物 → 浮いてしまう
❌ 私立学校で カジュアルすぎる服装 → 場違い
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着付け料金
- 訪問着:5,000円
- 袴(大人):4,000円
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入学式の服装は立場と学校で選ぶ
入学式の服装は、立場と学校の種類によって大きく異なります。
母親・保護者
- 訪問着・色無地・付け下げ・江戸小紋
- 淡い色:ピンク・薄紫・グレージュ・水色など
- 春らしい柄:葵・藤・牡丹など
- 学校別:幼稚園>小学校>中学校>高校>大学の順に華やかさを調整
先生・教職員
- スーツ:最も一般的
- 訪問着+袴:格式ある式典向け
- 色無地+袴:最もフォーマル
新入生
- 大学:スーツまたは私服
- 高校・中学:制服
- 小学校:制服または華やかな服
- 幼稚園:華やかな服
事前に服装マナーを知っておくことが、礼儀作法・社会常識として重要です。
地域や学校の雰囲気に合わせ、主役の新入生を引き立てる装いで、入学式を迎えましょう。
一生に一度の入学式を、美しい着物姿で。