
結婚式に着物で出席するのは、とても素敵です。写真でも品よく見えますし、場の空気も華やぎます。
ただ、いざ準備を始めると、ほぼ全員が同じところで止まります。
- 結婚式って着物、結局 何を着たらいいの?
- 留袖?訪問着?色留袖?振袖?…選択肢が多すぎる
- 親族と友人で違うのは分かるけど、自分の立場だと何が正解?
- 既婚・未婚、年代、会場の格、昼夜…どこまで気にすればいい?
この記事は、その迷いをゼロにするために書いています。
結論から言うと、結婚式の着物選びは「センス」ではなく、立場(招く側か、招かれる側か)と格(フォーマル度)で決まります。
ここを押さえて「結婚式の着物って何着る?」を一発で解決できるようにしましょう。
着物は立場で選ぶ
結婚式の参加者は、大きく2つの立場に分かれます。
- 招く側(親族側):ゲストを迎える立場。礼を尽くすため、格は高めになりやすい
- 招かれる側(友人・同僚などゲスト):主役より目立たず、でも礼装としてきちんと
この立場を間違えると、失敗が起きます。
- ゲストなのに格が高すぎて「親族みたい」に見える
- 親族なのに格が低くて「軽く見える」
つまり、「自分がどっち側か」さえ決めれば、着物はかなり絞れます。
着物選びは、立場で考えましょう。
【早見表】結婚式で何着る?立場別、女性の着物
ここでは、立場別に着物は何を着たらいいのか?分かりやすくまとめます。
新郎新婦の母(両家)
- 黒留袖(基本これでOK)
新郎新婦の祖母(既婚)
- 黒留袖
- もしくは 色留袖(格を揃えたい/顔映りを明るくしたい)
新郎新婦の姉妹(親族)
- 未婚・20代:振袖(中振袖が無難)
- 未婚・30代以降:色留袖/訪問着(親族内のバランスで選ぶ)
- 既婚:黒留袖/色留袖(母親との格合わせが最優先)
叔母・伯母(親族)
- 近い親族:黒留袖/色留袖
- 立場が少し離れる:色留袖/訪問着
いとこ(親族)
- 訪問着(最も失敗が少ない)
- もう少し格を上げたい:色留袖(上げすぎないのがコツ)
友人・同僚(ゲスト)
- 未婚20代:振袖(中振袖)
- 既婚・未婚30代以降:訪問着(迷ったらこれ)
- きちんと感を上げたい:色留袖(ただし格の調整が必要)
【早見表】結婚式で何着る?男性の和装
男性の和装も悩む人がいます。ざっくりはこうです。
- 親族としてきっちり:黒紋付羽織袴
- ゲストとして:洋装が無難(和装は会場と家の雰囲気次第)
男性の和装は格が上がりやすいので、迷ったら無理に和装に寄せない方が安全です。
そもそも「留袖・訪問着・振袖」って何が違うの?(ここで迷いを断ち切る)
着物名が違うのは、ざっくり言えば 格(フォーマル度)が違うからです。
ここを整理すると、判断が一気にラクになります。
黒留袖(くろとめそで)
- 既婚女性の第一礼装の代表格
- 結婚式では主に、母親・祖母・近い親族が着る
- 上半身は無地で、裾だけに柄が入るのが特徴
黒留袖は「親族側の象徴」になりやすいので、友人ゲストが着ると役割がズレやすいです。
色留袖(いろとめそで)
- 黒以外の留袖
- 未婚・既婚どちらでも着られる
- 親族としてきちんとしたい時に強い
- ただし「紋の数」で格が大きく変わる(後で詳しく)
訪問着(ほうもんぎ)
- 既婚・未婚OK
- 結婚式のゲストで最も使いやすい
- 親族ほど重くないが、礼装として十分
「結婚式で何着る?」で迷った人の着地点として、訪問着は最強クラスです。
振袖(ふりそで)
- 未婚女性の第一礼装
- 結婚式で着ると華やかでお祝い感が出る
- ただし目立ちやすいので、色柄の選び方に注意
立場別、着る着物の解説、どうしてそれがよいのか?
早見表で決めても、心のどこかに残る不安ってありますよね。
ここでは「なぜそれが正解か」を、立場ごとに解説します。
1)母親:黒留袖が基本(理由=主催側の中心だから)
結婚式の母親は「招く側の中心」です。
ゲストに対して失礼のない装い、家としてのきちんと感、場の格を整える役割があります。
だから黒留袖が最も選ばれます。
黒留袖は「私たちは招く側です」というメッセージが一目で伝わる服装、と考えると分かりやすいです。
2)祖母:黒留袖でも色留袖でもOK(理由=品格とバランス)
祖母世代は黒留袖が王道です。
ただ最近は、顔映り・華やかさ・写真映えを意識して色留袖を選ぶ方もいます。
また、祖母は体力面も重要です。
結婚式は思っている以上に長丁場なので、苦しさが出ない着付け、着崩れしにくさは優先度が高いです。
3)姉妹:一番悩むポジション(理由=母より軽く、ゲストよりきちんと)
姉妹は親族の中でも主役に近い側です。
だからこそ、軽すぎると見え方が弱く、重すぎると母親と格がぶつかります。
- 未婚20代:振袖で華やかにしてOK(ただし花嫁より強くしない)
- 未婚30代:振袖より色留袖が収まりやすい場合も多い
- 既婚:黒留袖か色留袖で、親族内の格合わせを優先
姉妹は「式の写真の完成度」に直結するので、親族内でのバランスを意識すると失敗しにくいです。
4)叔母・伯母:近さで決める(理由=迎える側寄りかどうか)
叔母・伯母は親族側でも立ち位置が幅広いです。
受付側に近い役割をする、家として迎える側に寄るなら、留袖寄りで問題ありません。
逆に、そこまで中心に寄らないなら、色留袖や訪問着で十分きちんと見えます。
5)いとこ:訪問着が最強(理由=親族として礼を尽くしつつ、出しゃばらない)
いとこは親族ですが、主催の中心ではないことが多いです。
ここで留袖にすると、会場や家の雰囲気によっては「親族の中心感」が出すぎることがあります。
訪問着は、
- 礼装として成立し
- 写真で浮かず
- 立場が自然
この3つが揃いやすいので、いとこの結婚式は訪問着が鉄板になりやすいです。
6)友人・同僚:訪問着がほぼ最適解(理由=主役より目立たず、礼装として十分)
友人・同僚ゲストは「招かれる側」です。
目立ちすぎないことが最優先で、でも礼装としてきちんと見える必要があります。
訪問着はそのバランスが取りやすいので、ゲスト側では最も失敗が少ない選択になります。
未婚20代なら振袖ももちろんOKですが、振袖は主役級の華やかさが出るので、色柄選びは慎重に。
結婚式の着物で多い失敗:色留袖の「格」を上げすぎる問題
色留袖は便利です。
ただし落とし穴がひとつあります。
色留袖は、紋の数で格が変わるということ。
紋が多いほど格が上がります。
格が上がりすぎると、ゲスト側なのに親族側に見えたり、場の役割とズレたりすることがあります。
迷った時は、次の考え方が安全です。
「結婚式の着物は帯で決まる」って本当?(かなり本当です)
結婚式の着物は、着物だけ見ても正解になりません。
実際は、次の要素で礼装っぽさが決まります。
- 帯(ここが一番大きい)
- 帯締め・帯揚げ
- 草履・バッグ
- 半衿
- 髪型
同じ訪問着でも、帯と小物が軽いと一気に普段着寄りに見えます。
逆に、帯と小物が礼装寄りだと全体が締まります。
結婚式の着物で避けたいNG(検索者が一番知りたいところ)
1)白っぽすぎる色
白、生成り、淡すぎるベージュ、光沢が強いシルバー系は、写真で白っぽく飛ぶことがあります。
2)黒っぽすぎる色(ゲスト側)
黒留袖の親族と並ぶと、「親族側に見える」ことがあります。友人ゲストでは特に注意。
3)派手すぎて主役より目立つ
色だけでなく「柄の面積」「金銀の多さ」「コントラスト」でも目立ちます。
4)小物がカジュアル
草履バッグや帯回りが普段寄りだと、結婚式の礼装感が一気に落ちます。
会場別:ホテル、神社、レストランで変わる?
会場の雰囲気は大事です。
ただし、結論としては「迷うほど大きく変わる」というより、同じ着物でも盛り具合の調整が必要という感覚が近いです。
- ホテル・専門式場:礼装感をしっかり(帯と小物をきっちり)
- 神社:きちんと感が大切(落ち着きと品)
- レストラン:少し軽やかでもOKだが、結婚式なので礼装の範囲内で
当日までの段取り:結婚式の着物は準備で8割決まる
結婚式当日は想像以上に時間が足りません。
バタつくと、着崩れやすくなります。
おすすめの順番はこれです。
- 自分の立場を確定する(親族側かゲスト側か)
- 着物の種類を決める(留袖/訪問着/振袖)
- 帯と小物をセットで決める(格をそろえる)
- 足りない小物を洗い出す
- 着付けの時間を確保する(当日の移動も含めて余裕を作る)
- 前日に一式をまとめる
小物チェックリスト(これがあれば安心)
- 着物
- 帯
- 長襦袢(半衿付き)
- 帯締め・帯揚げ
- 草履・バッグ
- 足袋
- 肌着・裾除け
- 衿芯
- 伊達締め(2本)
- 腰紐(4〜5本)
- 帯板(前板)
- 帯枕
- タオル(2〜3枚)
結婚式で一番多いトラブルは「小物が足りない」です。
前日までに一式セットにしておくと安心です。
よくある質問(結婚式で着物は何着る?)
Q1. 結婚式に訪問着で行って大丈夫?
大丈夫です。友人・同僚などゲストとしては訪問着が最も無難で、失敗が少ない選択肢です。
Q2. 親族でも訪問着はあり?
立場によります。いとこなど少し距離のある親族なら訪問着で自然なことが多いです。姉妹・叔母伯母など近い親族は留袖寄りが安心です。
Q3. 友人の結婚式に黒留袖はNG?
おすすめしません。格が高すぎて「親族側みたい」に見えやすく、役割がズレます。迷うなら訪問着です。
Q4. 未婚だけど振袖じゃないとダメ?
ダメではありません。未婚でも訪問着で出席して問題ありません。年齢や会場の雰囲気によっては訪問着の方が落ち着いて見えます。
Q5. 既婚だけど華やかにしたい。何がいい?
訪問着が最も現実的で、華やかさも出せます。もう少し格を上げたいなら色留袖も候補ですが、上げすぎない調整が大切です。
迷ったら、この5つを埋めると「何着るか?」が確定します
1)新郎新婦との関係:母/祖母/姉妹/叔母伯母/いとこ/友人/同僚
2)既婚 or 未婚
3)年代:20代・30代・40代・50代・60代以上
4)会場:ホテル/専門式場/神社/レストラン
5)昼 or 夜
この5つが決まれば、答えが出ます。
結婚式の着付けで大切なこと:苦しくない、崩れない
結婚式は、立つ・座る・歩く・写真を撮る・・・で、思った以上に動きます。
着付けが合っていないと、
- 苦しくて途中からつらい
- 襟が開く、帯が下がるなど着崩れする
- 写真のたびに直すことになる
という状態になりやすいです。
着物で出席するなら、当日を気持ちよく過ごせる着付けにしておくのが一番の近道です。